枕の黄ばみの原因4つ|落とし方と予防方法も解説

2023年3月10日

エムール睡眠・生活研究所

「枕は睡眠中に使っているだけなのになぜ黄ばんでいくんだろう…」と疑問に思ったことはありませんか?

毎日使うものであり、肌に直接触れるものでもあるため、汚れてしまうのは仕方ありません。しかし、カバーの下まで黄ばんでしまうのはなぜでしょう。

また、黄ばんだ枕を洗っていいのかどうかも気になるところです。そこで今回は枕の黄ばみの原因を解明し、汚れの落とし方や予防方法をあわせて解説します!

枕の黄ばみの原因4つ

枕の黄ばみの原因は主に4つあります。まずはそれぞれの原因について詳しく見ていきましょう!

寝汗

寝汗は枕まで浸透するため、黄ばみをつくる原因のひとつです。シャツの脇にできる黄ばんだ汗染みのように、寝汗も空気に触れると黄色く変色します。

人は一晩でおよそコップ1杯分の汗をかくといわれているため、手入れをしなければどんどん枕に寝汗が染み込み、黄ばみも悪化してしまうでしょう。

皮脂

枕に付いた皮脂が空気に触れて変色するのも、黄ばみの原因となります。寝ているときは皮脂分泌が促されるため、頭皮や首の皮脂が枕につきやすい状態になっているのです。

寝ているため自覚はありませんが、睡眠中は皮脂が多く分泌していると覚えておくと良いでしょう。

よだれ

よだれは誰もがわかる通り、枕が黄ばむ原因のひとつです。鼻呼吸をしているときにはよだれは出ませんが、口呼吸で寝ている場合は口が開いた状態になるため、よだれが枕に垂れることがあります。

よだれも空気に触れて黄ばみになるほか、菌が繁殖しやすくなりにおいの原因にもなります。

生乾きの髪の毛

入浴後、髪の毛をしっかり乾かさないまま寝てしまう日もあるかもしれません。

生乾きの髪の毛は枕を濡らし、黄ばみの原因になってしまいます。枕の濡れた状態は雑菌が繁殖しやすいため、衛生的にもよくありません。

枕の内部に湿気がこもりやすくなり、ダニやカビの発生原因にもなります。

枕の洗濯表示の確認ポイント

枕に付いてしまった黄ばみを落とすためには、洗濯が効果的です。ただし洗える枕でないといけません。まずは洗えるかどうかチェックしましょう。

また手洗いはできても洗濯機がNGな素材もあるため、枕の洗濯表示をまずは確認してくださいね。

【チェックリスト】

  • 水洗いできるか
  • 漂白剤は使用できるか
  • 洗濯機を使用できるか
  • 乾燥機を使用できるか
  • 天日干しか影干しか

画像の洗濯表示記号とチェックリストを参考に、枕の洗濯表示を見ながら洗濯方法を確認していきましょう。

枕の黄ばみの落とし方

枕は適切な方法で洗えば、黄ばみを落とすことが可能です。ここでは自宅でできる、枕の黄ばみの落とし方を解説します。

用意するもの

  • 中性洗剤
  • 酸素系漂白剤
  • 桶やバケツ
  • 洗濯ネット(洗濯機で洗う場合のみ使用)
  • マスク
  • ビニール手袋またはゴム手袋
  • ドライヤー

手順

枕の黄ばみを落とすには、次の手順で行っていきます。あらかじめ枕カバーを外しておきましょう。まずは手洗いで洗う方法から紹介します。

  1. 浴室または洗面所の窓を開けて換気する。
  2. マスクとビニール手袋またはゴム手袋を装着し、桶(バケツ)に枕本体を入れお湯をはる。
  3. 酸素系漂白剤を入れ、1~2時間つけ置きする。
  4. 時間が経ったら黄ばみや汚れが落ちているか確認する。
  5. 洗濯表示に従って中性洗剤を加え、もみ洗いする。
  6. 洗剤が出てこなくなるまでよくすすぎ洗いをする。
  7. 枕からできるだけ水分が抜けるように、バスタオルなどで包み水分をとる。

手順4までは、洗濯機で洗う場合も一緒です。ここから先は、洗濯機で洗う方法を解説します。

  • 枕を洗濯専用ネットに入れ、洗濯機に中性洗剤を入れる。
  • ドライコースや手洗いコースなど、枕の洗濯表示に従って洗濯機をセットする。
  • 洗い終わったら枕の形を均一に整える。

 

枕の黄ばみを洗った後の干し方

枕は分厚くて大きいため完全に乾くまで時間がかかります。干し方を間違えてしまうと、内部がなかなか乾かずにおいやカビが発生する原因になるため、注意が必要です。

ポイントは枕の中の素材がまんべんなく乾くように、形を整えてから干すことです。内部がしっかり乾くことでカビを防ぎ、長持ちするでしょう。

また、中の素材によって天日干し向きか陰干し向きかが異なります。枕の内部の素材を確認し、適した方法で干すようにしましょう。

枕の干し方について詳しく知りたい方は次の記事もご覧ください。


洗えない枕の黄ばみはクリーニングへ出す

洗えない枕はクリーニングへ出して黄ばみを改善することができます。洗えないかどうかも洗濯表示で確認してください。桶の中に×が付いているマークがあれば、自宅では洗えません。

料金はクリーニング店によって多少異なりますが、枕の場合1,000円前後でクリーニングできるでしょう。

クリーニングでは除菌効果が期待できるため、カビやダニ対策にもなります。素材によってはクリーニングもできない場合があるため、まずはお店で相談してみてください。

枕の黄ばみの予防方法

枕の黄ばみは寝汗やよだれなどの汚れが空気に触れることが原因のため、普段の手入れによって予防できます。

ここでは枕の黄ばみの予防方法を見ていきましょう。

定期的に天日干しor陰干しをする

枕の素材を確認し、天日干しできるものであれば、定期的に日光が当たる場所に干すようにしましょう。

日光には殺菌効果が期待できるため、枕を天日干しすることで菌を防ぎ清潔に保てます。

一方、陰干し向きの素材なら、直射日光の当たらない、風通しの良い場所に干すのがおすすめです。風に当てることで枕に湿気がこもるのを防げます。

天日干しや陰干しは、週に1度を目安に行うと良いでしょう。枕を日に当て過ぎると劣化の原因になるため、時間には気をつけてください。

布団クリーナーで掃除する

布団クリーナーは枕に付着したダニやほこり、髪の毛などを吸い取ることで、黄ばみを防止する効果が期待できます。

布団クリーナーにはUVランプ機能が付いているものもあり、温風によってダニを退治してくれます。

また除菌機能が付いているものもあるため、菌対策にも効果的です。これらの機能が付いていないタイプでも、天日干しをした後に布団クリーナーをかけることで、同じような効果が期待できます。

黄ばみの予防方法と適切な洗い方できれいな枕を維持しよう!

枕の黄ばみの主な原因は「寝汗・皮脂・よだれ・生乾きの髪の毛の」4つです。

髪の毛を完全に乾かしてから寝ることで、枕が濡れるのを防げますが、寝汗や皮脂、よだれなどは無意識のうちに出てしまうものです。

しかし、汚れが蓄積し空気に触れて変色する前に、定期的にお手入れしてあげることで、枕の黄ばみは防げます。

また付いてしまった黄ばみでも適切な洗い方で枕にダメージを与えずに黄ばみを改善することが可能です。日頃から黄ばみの予防方法を実践し、きれいな枕を維持していきましょう。

執筆者/監修
Author

エムール睡眠・生活研究所

  • 【所長・主席研究員】神川 康子 富山大学 名誉教授 博士(学術)一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。
  • 【所属有資格者】 日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター 1名/睡眠改善インストラクター 6名 日本睡眠教育機構認定 睡眠健康指導士上級 2名/睡眠健康指導士 11名
  • 【活動内容】 「続けられる具体的な睡眠改善」をテーマに、専門的な見地からのデータ収集と分析及びソリューション開発を目的として設立。 寝具や寝室環境に関する調査研究や睡眠教育など広く社会に役立つ研究開発と知識啓発を行っている。 詳細はこちら https://nemuri-kurashi.jp/activities/