フローリングにマットレス直置きはNG?理由や対策、直置き可能な商品も紹介

2023年3月30日

エムール睡眠・生活研究所

フローリングにマットレスを直置きしたいと考えている人は多いのではないでしょうか。

高さが抑えられる分、部屋が広く感じるのがメリットですが、一方でさまざまなデメリットがあるため、直置きは避けた方が良いともいわれています。

しかし、適切な対策をとればマットレスの種類によっては直置きも可能です。

そこで今回は、マットレスの直置きを避けた方が良い理由や、直置きするときの対策方、直置き可能なマットレスの選び方やおすすめ商品を紹介します。

フローリングにマットレスの直置きは一般的ではない

マットレスの直置きとは、ベッドフレームやすのこなどを使用せず、床にマットレスだけ置く状態を指します。マットレスの下に何も敷かないため、コスト削減の目的で直置きを考える人もいるでしょう。

しかし、マットレスの直置きは一般的ではありません。マットレスは「コイルマットレス」と「ノンコイルマットレス」の2種類に分かれますが、「コイルマットレス」に分類される「スプリングコイルマットレス」の直置きは特におすすめできません。

なぜならフローリングに直置きするとマットレス内部に湿気が溜まってしまい、コイルが錆びたり折れたりしやすいからです。

ただし、ノンコイルマットレスに分類する「ウレタンマットレス」なら直置き可能なものがあります。コストを抑えたい人や、部屋の圧迫感が気になる人は、ウレタンマットレスの直置きを選択肢に入れてみるのも良いでしょう。

フローリングにマットレスの直置きを避けた方が良い理由

フローリングにマットレスを直置きしない方が良い理由は、主に4つあります。ここでは4つの理由についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

カビが発生しやすい

フローリングにマットレスを直置きするとカビが発生しやすくなります。なぜなら、寝汗や皮脂などがマットレスに染み込み、湿気が溜まることでカビの繁殖を招くからです。

人は寝ている間にコップ一杯分の汗をかくといわれており、想像以上にマットレスに寝汗が染み込んでいます。

また、フローリングとマットレスの間に湿気の逃げ場がなく、結露が生じてカビが生えやすくなることもあります。

マットレスの劣化が早い

フローリングに直置きするとマットレスの劣化が早くなります。コイル式のマットレスは、内部に湿気がこもることでコイルが錆びやすくなるからです。

コイルが錆びると、コイルが折れたり反発度合いが変わったりするため、マットレスは劣化し本来の機能性が失われてしまいます。フローリングへの直置きによって、マットレスの寿命よりも短い期間しか使えなくなってしまう可能性があるでしょう。

床冷えしやすい

マットレスを直置きすると、床冷えがしやすくなります。フローリングの冷たさが直接マットレスに伝わってしまうため、冷えたマットレスで寝ていると身体も冷えてしまうのです。

冷え性の人や寒い地域にお住まいの人は、冷えやすく睡眠を妨げる可能性もあるため注意した方が良いでしょう。

ホコリを吸い込みやすい

フローリングはホコリが溜まりやすい場所です。マットレスを直置きするとフローリングとの距離が近くなるため、当然ながらホコリを吸い込みやすくなります。

フローリングにはホコリだけでなくダニの死骸やフンなどが落ちているケースがあるため、寝ている間にそれらを吸い込んでしまう可能性も少なくありません。

ホコリやダニなどのハウスダストを吸い込むとアレルギー症状を引き起こすリスクが高まるため、注意が必要です。

フローリングにマットレスを直置きするための対策

フローリングにマットレスを直置きすると、カビが生えやすかったり床冷えしやすかったりしますが、これらは事前の対策によって緩和できます。

ここからはフローリングにマットレスを直置きするための対策を紹介します。

湿気対策をする

湿気対策をすることによって、カビの発生やマットレスの劣化を抑えられます。

例えば、マットレスの上にベッドパッドを敷くと寝汗が直接マットレスに染み込んでいくのを防げます。

マットレスの上に除湿シート除湿パッドを敷くのも効果的です。寝汗を吸い取ってくれるため、マットレス内に湿気が溜まるのを防ぎ、カビや劣化の防止になります。

また就寝時以外は部屋の換気をするのもおすすめです。窓を開けて湿気を室外に逃すと湿度の上昇を抑えられます。

さらに、保管時にはマットレスを壁に立てかけておくのも良いでしょう。マットレスを壁に立てかけておけば、床との間に湿気がこもるのを防ぎカビが生えにくくなります。

マットレスの下にコルクマットやアルミシートを敷く

マットレスの下にコルクマットアルミシートを敷くとフローリングからの冷気が直接マットレスに伝わるのを防げるため、床冷え対策になります。

コルクは空気を多く含んでおり温度差を緩和するため、フローリングとの温度差で生じる結露を防ぐのにも効果的です。

またクッション性があり、フローリングにつきやすい傷を防ぐ役割もあります。加えてアルミシートは断熱作用があるため、フローリングからの冷気をカットしマットレスの保温性を高めてくれます。

冬は特に効果を実感できるため、快適な睡眠を得られるでしょう。

掃除しやすい折りたたみマットレスを選ぶ

ホコリ対策としておすすめなのが、掃除しやすい折りたたみマットレスを選ぶことです。マットレスの直置きは床との距離が近くなるため、ハウスダストを吸い込みやすいのが欠点ですが、こまめに掃除をしておけばフローリングにホコリが溜まるのを防げます。

重量のある大きなマットレスは移動させたり壁に立てかけたりするのが大変なため、軽量で折りたたみ式のマットレスを選ぶと良いでしょう。

フローリングに直置きできるマットレスの選び方

ここまでフローリングにマットレスの直置きは一般的ではないことを記載してきましたが、フローリングに直置きしてもOKなマットレスがあります。

直置き可能な理由は、マットレスに湿気がこもりにくい通気性の良い素材を使っていたり、厚みがあって床冷えを防いでくれたりなど、直置きの問題点を解決する機能が備わっているからです。

そんなフローリングに直置きできるマットレスの選び方を確認していきましょう。

軽量で立てかけやすいものを選ぶ

直置きできるマットレスだからといって敷きっぱなしにしていると、フローリングとの間に湿気がこもってしまいます。

冬は結露が発生するなど、カビが繁殖するリスクが高くなってしまうでしょう。そのためマットレスを使わないときには、立てかけておけるものがおすすめです。

例えばノンコイルのウレタンマットレスなら軽量なので、楽に立てかけられます。ノンコイルにラテックス素材のマットレスもありますが、やや重量があるため直置きには向いていません。

マットレスを動かす際の労力を減らし、マットレスを衛生的に保つためにも、軽量で立てかけやすいものを選ぶのがポイントです。

耐久性の高いものを選ぶ

フローリングに直置きして使うため、耐久性の高いものを選ぶようにしましょう。耐久性が高いマットレスのポイントは、厚みが10cm以上あり高反発であることです。

厚みが10cm以上あり高反発であれば、マットレスがへたりにくいほか、フローリングからの冷気が伝わりにくいメリットがあります。

また、厚みがあるので床の硬さを感じにくく、高反発で体圧分散性に優れているため、腰痛対策としても効果的です。

反対に厚みが薄い低反発マットレスは、へたりやすくフローリングからの冷気や硬さを感じやすいためおすすめできません。

掃除のしやすいものを選ぶ

直置きするマットレスは掃除のしやすいものを選ぶと良いでしょう。例えば折りたためるマットレスなら、掃除機をかけたいときにも簡単に移動できます。

また、持ち運びが楽なため、風通しの良いところに陰干しするときにも便利です。

こまめな掃除でハウスダストを排除し、マットレス自体も清潔に管理することで、カビやダニの繁殖を抑えアレルギーのリスクを減らせるでしょう。

直置きも可能なマットレス3選

お部屋にベッドを置いてしまうとどうしても圧迫感が気になるという方もいらっしゃるかもしれません。また、ベッドを揃えるとなると組み立ての時間や費用も掛かってしまいます。

そこで、エムールが直置き可能なマットレスを3点ご紹介します。
どちらの商品もベッドと一緒にでも使用できるため、これからベッドの導入を考えているけれど、すぐに用意できないという方も是非参考にしてみてくださいね。

リラックスマットレス


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<理想の寝姿勢へ>
ヘタりにくい高密度ウレタンを採用。
プロファイル加工で、面ではなく点で体圧を分散するようにしました。
ほどよい厚みと硬さで、上質な寝心地をお楽しみいただけます。

<清潔感を保てるカバー>
カバーの表面には肌触りがよく、吸水速乾に優れた鹿の子ニットを使用。
側面と裏面にはメッシュ生地を使用することでこもりやすい熱も排出してくれます。
L字ファスナーで取り外しも可能になっており、お洗濯も可能なためいつでも清潔にご使用いただけます。

サイズ シングル 約幅95×奥行195×厚さ9cm
セミダブル 約幅120×奥行195×厚さ9cm
ダブル 約幅140×奥行195×厚さ9cm
素材 表面 ポリエステル100%(鹿の子ニット)
側面/裏面 ポリエステル100%(メッシュ生地)
中材 高反発ポリウレタンフォーム
お手入れ方法 カバー:洗濯機洗い可能
(洗濯ネットをご使用ください)
価格 ¥15,990~19,990(税込)

 

EMOOR LUXE 三つ折りマットレス


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<ワンランク上の機能美>
側生地は、カバーなしでもOKな、ふっくらと柔らかいジャガード織りを採用。
取り外しやすい、コの字ファスナー付きなので、側生地を取り外して洗濯機で洗えます。
裏地は通気性の良いメッシュで蒸れにくく、清潔さを保ちやすいのも特徴です。

<どこでも変わらぬ寝心地>
高密度ウレタンを使用しているため、耐久性も抜群。
持ち運びに便利な取っ手がついているので、お部屋の移動や立てかけて干すことも簡単です。
ベッドの上に敷くもよし、マットレスの上に重ねてトッパーにしてもよし、直接フローリングに敷いてもよしの多様な使い道。どこでも変わらない寝心地を提供いたします。

サイズ シングル 約幅97×奥行198×厚さ11cm
セミダブル 約幅120×奥行198×厚さ11cm
ダブル 約幅140×奥行198×厚さ11cm
クイーン 約幅160×奥行198×厚さ11cm
素材 表生地 ポリエステル100%(ニット生地)
裏生地 ポリエステル100%(メッシュ生地)
中材 高反発ウレタンフォーム
お手入れ方法 側生地:ご家庭の洗濯機でお洗濯できます。
※洗濯ネットをご使用下さい。
価格 ¥16,990~26,990(税込)

 

GRAND MATTRESS(グランドマットレス)


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<部位に合わせた沈み込み>
マットレスの3つ折り部分ごとに硬さやカッティングが違うことが大きな特徴です。頭部や足がくる部分は軽い感触に。肩甲骨やふくらはぎがくる部分は沈み込みやすいためやや硬め。腰元がくる中央部は、一番体重がかかるため、正しい寝姿勢に出来るよう、最も固めに仕上げています。
部位に合った硬さにすることで、正しい寝姿勢の実現が可能となり、寝具による体の不調も防ぎやすくなります。

<エムール史上最厚>
マットレスの厚みはエムール史上最厚の12㎝。
すぐにへたってしまう心配も和らぎます。
厚みもしっかりありながら三つ折り形式でもあるため、使わないときは簡単に立てかけておけます。

サイズ/重さ シングル 約98×198×12cm/約8.5㎏
セミダブル 約120×198×12cm/約10.2㎏
ダブル 約140×198×12cm/約11.9kg
素材 アウターカバー 表面・側面:ポリエステル95%、ポリウレタン5%(膨れニット生地)
底面:ポリエステル100% (メッシュ生地)
インナーカバー ポリエステル100% (天竺ニット)
中材 ポリウレタンフォーム 約12cm
上層:高反発ウレタン 32D/厚み:約6cm(220ニュートン)
下層:高反発ウレタン 30D/厚み:約6cm(180ニュートン)
お手入れ方法 ご家庭の洗濯機でお洗濯できます。
※洗濯ネットをご使用下さい。
価格 ¥19,990~29,990(税込)

 

マットレスの直置きは適切な対策で解決!快適な眠りを叶えよう

マットレスの直置きは、圧迫感がない分部屋が広く見えるほか、ベッドフレームの購入コストが抑えられるなどのメリットがあります。また、子どもの転落リスクが少ないのも良いところです。

フローリングとの距離が近い分、ホコリを吸い込みやすかったり床冷えしやすかったり、湿気がこもりやすかったりといった欠点がありますが、これらは対策を徹底することで解決に導けます。

今回紹介した対策法や商品を参考に、マットレスの直置きでも快適な眠りを叶えていきましょう。

執筆者/監修
Author

エムール睡眠・生活研究所

  • 【所長・主席研究員】神川 康子 富山大学 名誉教授 博士(学術)一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。
  • 【所属有資格者】 日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター 1名/睡眠改善インストラクター 6名 日本睡眠教育機構認定 睡眠健康指導士上級 2名/睡眠健康指導士 11名
  • 【活動内容】 「続けられる具体的な睡眠改善」をテーマに、専門的な見地からのデータ収集と分析及びソリューション開発を目的として設立。 寝具や寝室環境に関する調査研究や睡眠教育など広く社会に役立つ研究開発と知識啓発を行っている。 詳細はこちら https://nemuri-kurashi.jp/activities/