収納付きベッドの5つのデメリット|メリットや選び方、快適に使うための対策も紹介

2023年3月14日

エムール睡眠・生活研究所

限られたスペースで部屋をすっきりさせるために収納付きベッドを使ってみたい。しかし、どんなものが良いのか、湿気やカビ対策はどうしたら良いのか悩みどころです。

この記事では、メリットやデメリットの他、デメリットに対する対策、収納付きベッドの選び方、上手な活用法などを紹介します。部屋が狭い等で、収納付きベッドを検討している方は、買ってから後悔しないようにぜひ参考にしてください。

収納付きベッドの種類

収納付きベッドとは、ベッド下やサイドに引き出しなどの収納スペースがあるベッドのことをいいます。種類は、引き出し、チェスト、跳ね上げ式、フタ式の他、ブックラックが付いているタイプなどさまざまです。

種類別の特徴は下記の通りです。

種類 特徴 こんな方におすすめ
引き出しタイプ ・2〜3杯の引き出しと床板下に収納が可能
・スタンダードなタイプ
・商品のラインナップが豊富
・見た目と機能性にこだわりたい
チェストタイプ ・ベッド下にチェストがある
・4〜6杯の引き出しと床板下に収納が可能
・荷物を分けて収納できるため、整理整頓がしやすい
・荷物を分けて収納したい
・たくさん収納したい
跳ね上げ式タイプ ・床板下に大容量の収納スペースがある
・床板を跳ね上げて開閉するため引き出しはない
・大きなものを収納したい
・部屋のスペースが少ない
フタ式タイプ ・跳ね上げ式の収納スペースと構造は同じ
・床板を取り外して収納する
・跳ね上げ式よりもリーズナブルに購入可能
・組み立てが可能
・リーズナブルに購入したい
・組み立てが苦手

収納付きベッドの5つのデメリット

収納付きベッドのデメリットは、価格、清潔面、組み立て面などが上げられます。購入してから使わなくなったということにならないように、購入前にデメリットを理解しておきましょう。下記のようなデメリットを解消するべく、対策方法も紹介します。

1.ベッドフレームのみのものより価格が高い

収納付きベッドはベッドフレームのみのものと比べ、収納部分のパーツや金具が増えるため、価格が高くなる傾向があります。

<対策>
引き出しタイプやチェストタイプなど、種類によっても価格が変動します。少しでも価格を抑えたい方は、複数のタイプを比較するのがおすすめです。

2.掃除がしにくくホコリがたまりやすい

ベッドの下に引き出しが入っているため、開閉しやすいように床とベッドの間には、多少の隙間があります。隙間に掃除機が入らないため、掃除がしづらいのがデメリットです。またホコリがたまるとダニ発生の原因にもなってしまうため、衛生面も気を付けたいところ。

<対策>
大掛かりな作業にはなりますが、定期的に引き出しを取り外して掃除すれば、ホコリもたまらず清潔さを維持できます。

3.湿気がたまりやすくカビが発生しやすい

収納部分があると、床とベッドのスペースが少ないため通気性がよくないのもデメリットのひとつ。そのため湿気がたまり、カビの発生とダニの繁殖につながってしまいます。

<対策>
定期的に床板や引き出しを開けて換気したり、除湿剤を入れたりすると良いでしょう。それが面倒に感じる方は、床板がすのこタイプや畳タイプのものを選ぶと、通常のベッドよりも湿気はたまりにくくなります。

また、速乾性や通気性に優れたマットレスを使用したり、除湿シートを敷いたりするのも効果的です。

マットレスのお手入れや、カビ・ダニ対策については下記記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。



4.組み立てや解体に時間がかかる

収納部分があるので、ベッドフレームのみのものに比べて部品が多く、組み立てや解体に時間がかかってしまいます。

<対策>
有料でベッドを組み立ててくれるサービスがあるので、検討すると良いでしょう。処分する際も、業者が解体までしてくれる場合もあります。収納付きベッドの中でも、フタ式タイプは比較的組み立てが簡単です。

跳ね上げ式ベッドは、開閉部分がガス圧式で複雑な構造のため業者に組み立ててもらうことをおすすめします。

5.ある程度のスペースが必要

引き出しが付いているベッドは、引き出しの開閉スペースが必要です。ベッドフレームのみものに比べて、50cm程余分にスペースを確保する必要があります。

<対策>
部屋のスペースが限られている方はあらかじめ、部屋の広さ、ベッドの寸法、開閉時の寸法を確認しておきましょう。

収納付きベッドのメリット

収納付きベッドの一番のメリットは、ベッド下に収納できるというところ。収納付きベッドのメリットは主に以下の通りです。

  • ベッド下に収納が付いているため、余分な収納家具を買わなくて良い
  • 部屋の家具が少なくなるため、部屋がすっきりと見える
  • 種類やラインナップが豊富なため、自分好みのデザインやライフスタイルに適したベッドが選べる

収納付きベッドの選び方4つ

収納付きベッドのメリット、デメリットを知ったら、次はベッド選びです。好みやライフスタイルに合わせて選択しましょう。ここでは、選び方を4つに分けて紹介します。

1.部屋のサイズに合わせて選ぶ

まずは、部屋の広さや使用する人数に合わせてサイズを選びます。引き出しタイプは引き出しを開閉するスペースも考慮して寸法を確認しましょう。ベッドのサイズが大きくなるほど収納量も増えますが、開閉スペースも大きくなるものが多いので注意が必要です。

2.収納する物や量に合わせて選ぶ

衣類や寝具などたくさんの荷物を収納したい場合は、収納スペースが多いチェストタイプがおすすめです。収納する物が大きい場合は、跳ね上げタイプを選択すると、スペースが広く、物の出し入れも簡単にできます。

3.機能性で選ぶ

頭側のヘッドボードには、コンセントが付いたものや照明が付いたもの、柵が付いたものなど、さまざまな機能が付いたベッドが販売されています。携帯やスマートフォンの充電や加湿器を使用したい方はコンセント付きを、寝る前に本を読む方は照明付きや棚付きを選ぶのがおすすめです。自分の生活スタイルに合わせて、機能を選びましょう。

4.床板の種類で選ぶ

床板の種類は、大きく分けて3種類です。それぞれに特性があるので、理解した上で床板を選びましょう。

【パネル床】
床板の耐久性を求めるならパネル床です。マットレスを支える面積が広く、ある程度の衝撃や重さに耐えられます。2人以上で使用する場合や、子供の居る家庭におすすめです。

【すのこ床】
通気性を求めるなら、断然すのこ床です。マットレスと床板の間に湿気がたまりにくいのが特徴。収納しているものに湿気が伝わりやすいため、定期的に換気をしたり、除湿剤を置いたりなどの対策が必要です。

【畳】
防音性を求めるなら畳がおすすめ。畳には空気が多く含まれているので、音が伝わりづらく、防音性に優れています。寝返りや起き上がりなどの衝撃音を吸収してくれるので、生活音を気にする人におすすめです。

収納付きベッドの上手な活用法

収納付きベッドは上手に活用しないと、不便になったり収納の使用をやめたり、せっかくの収納スペースが無駄になってしまいます。そうならないためにも、上手に収納付きベッドを活用することが大切です。
その一例を紹介します。

<引き出しタイプ>
取り出しのしやすい引き出しタイプには、衣類や寝具の替えなど、日常的に使用頻度が高いものを収納しましょう。

<跳ね上げ式タイプ>
跳ね上げ式タイプには、レジャー用品などの大きな荷物の他、季節物の衣類や寝具、読み終わった書籍、防災グッズなど出し入れの頻度が少ないものを入れるのがおすすめです。

以上のように、収納品をベッドの形状により工夫することが上手な使用への近道となります。
是非参考にしてみてください。

収納付きベッドのデメリットを知った上で検討しよう

収納付きベッドは掃除がしにくい、湿気がたまりやすいなどのデメリットがありますが、限られたスペースで部屋をすっきり片付けられる便利な家具です。デメリットを考慮した上で収納付きベッドを検討しましょう。

執筆者/監修
Author

エムール睡眠・生活研究所

  • 【所長・主席研究員】神川 康子 富山大学 名誉教授 博士(学術)一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。
  • 【所属有資格者】 日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター 1名/睡眠改善インストラクター 6名 日本睡眠教育機構認定 睡眠健康指導士上級 2名/睡眠健康指導士 11名
  • 【活動内容】 「続けられる具体的な睡眠改善」をテーマに、専門的な見地からのデータ収集と分析及びソリューション開発を目的として設立。 寝具や寝室環境に関する調査研究や睡眠教育など広く社会に役立つ研究開発と知識啓発を行っている。 詳細はこちら https://nemuri-kurashi.jp/activities/