すのこベッドに生えたカビの取り方|生える原因と予防方法も紹介

2023年6月14日

エムール睡眠・生活研究所

すのこベッドにカビが発生する原因は温度や湿度、カビの栄養分が豊富なことです。高温多湿な気候の日本では、誰もがカビを発生させる恐れがあります。万が一、発生させてしまった場合には適切に対処しなければなりません。

本記事では原因と、白カビ・黒カビに分けて取り方を解説します。繰り返し発生させないための予防法も紹介。日々の快適な睡眠を手に入れるための参考にしてくださいね。

すのこベッドにカビが生える原因3つ

すのこベッドのカビ防止方法を知る前に、すのこベッドになぜカビが発生してしまうのか原因を確認しておきましょう。すのこベッドにカビが発生する3つの原因を解説します。

1.20℃以上の温度になること

カビは増える速度が速まるのが20℃以上、最も増えやすいのが28℃前後の温度です。人の体温は約36℃のため、熱が伝わりベッドの温度は28℃まで上昇し、カビが増えやすい環境になります。

2.湿度が60%以上になること

カビは湿度が60%を超えると増えはじめ、80%以上になると極めて速いスピードで増えると言われてます。人は就寝中にコップ1杯分程度の汗をかきます。その量の汗をマットレスや敷布団が吸収すると、通気性が良いすのこベッドでも湿度が上がります。

マットレスや布団を敷いたままにしておくのも、湿度が下がらずカビが発生する原因のひとつです。特に湿度の高い梅雨や汗のかきやすい夏は、普段よりもカビが増えやすくなるため注意が必要です。

カビの栄養分があること

毎日使うベッドは、カビの栄養分となる人の髪の毛や汗、ほこりが溜まりやすく、繁殖の温床になりやすい場所です。寝ていれば髪の毛は抜け、前述の通り寝汗を毎日かくため避けられません。

上に敷いているマットレスや敷布団にカビが繁殖すれば、すのこベッド本体にも移ってしまうため、適切な手入れをして寝具を清潔にするようにしましょう。

すのこベッドに生えたカビの取り方【白カビ編】

生えているカビが白カビか黒カビかによって、取り方が異なります。まずは白カビを取るために用意するものと、手順を解説します。

用意するもの

  • スプレーボトルに入れた消毒用エタノール
  • ティッシュやキッチンペーパーなどの使い捨て可能で清潔なもの
  • ゴミ袋
  • ゴム手袋
  • ゴーグル
  • マスク

手順1.ゴム手袋・ゴーグル・マスクを装着する

カビを吸い込んだり目に入ったりしないよう、ゴム手袋・ゴーグル・マスクの着用をしてください。作業をする人の体質によって、アレルギーを発症する恐れがあるため、念のため保護をおすすめします。

手順2.ティッシュやキッチンペーパーで拭き取る

ティッシュやキッチンペーパーに消毒用エタノールを染み込ませ、カビが生えている部分を拭きます。ティッシュやキッチンペーパーは使いまわしをせず、その都度捨てるようにしてください。使い捨てをしないとカビがかえってベッドの中に入り込んでしまう原因となります。

手順3.天日干しをする

日当たりが良いところで、しっかりと天日干しをして殺菌します。ただし長時間の天日干しはすのこにヒビが入ったり、すのこが変色したりする恐れがあるため、晴れた日に1~2時間程度天日干しをするのがおすすめです。

すのこベッドに生えたカビの取り方【黒カビ編】

すのこに生えた黒カビは、塩素系の漂白剤を使って取ります。塩素系漂白剤は白カビの除去で利用した消毒用エタノールよりも殺菌効果が強いのが特徴です。前述した手順で取り切れなかった白カビも取れる可能性があります。
ここでは、黒カビを取るために用意するものと、手順を解説します。

用意するもの

  • 塩素系の漂白剤
  • タオル
  • ゴミ袋
  • ゴム手袋
  • ゴーグル
  • マスク

手順1.漂白剤液を作る

すのこベッドが変色しないように塩素系漂白剤を大さじ1~2杯を水300mlに入れ希釈し、塩素系漂白剤を入れても安全なポリエチレンやポリプロピレンのスプレーボトルに移します。

前述の通りカビが体へ悪影響を及ぼす恐れがあるだけでなく、塩素系漂白剤の毒性も強いため、作業前にゴム手袋・ゴーグル・マスクの着用をしましょう。

手順2.漂白剤液をつける

すのこのカビが生えている部分にスプレーボトルに移した希釈した塩素系漂白剤をすのこの木が濡れるくらいたっぷり吹きかけ、しっかりと染み込ませるために換気の良い場所で30分放置します。

手順3.カビを拭き取る

水で濡らしたタオルで、すのこベッドについた漂白水洗剤が無くなるまで拭き上げます。カビが付着した面を使いまわすとカビが移ってしまうため、拭き上げる度に綺麗なタオルに交換してください。

手順4.天日干しをする

日当たりが良いところで、天日干しをして殺菌します。ただし長時間の天日干しはすのこにヒビが入ったり、すのこが変色してしまう恐れがあるため、乾燥したらできるだけ早く室内に戻すことが大切です。

すのこベッドのカビを取るときの注意点3つ

すのこベッドのカビを取る際は、以下3点に注意しましょう。

1.保護具を身に着ける

体を守るため、ゴム手袋やゴーグル、マスクなど保護具を着用してください。空気中に浮遊したカビが体内に入るとアレルギーや呼吸器系の病気を発症させる可能性があります。作業する前に必ず身に着けましょう。

2.すのこベッド周辺にカビが移っていないか確認する

すのこベッドから、周囲の家具や壁にカビが移っていないか確認しましょう。すのこベッドからカビを取り除いても、周囲に残ったカビが移る可能性があります。すのこベッドと一緒に除去しておくと安心です。

3.すのこベッドを屋外に出す

すのこベッドのカビを取るときは、なるべく屋外で作業しましょう。このとき、屋外までの運搬距離が長い場合は、他の場所に移らないよう、カビ発生部分にビニール袋や布を被せてください。

屋外での作業ができない場合は、周囲に物が無い状態で、部屋を十分に換気しながら作業しましょう。周りにカビが移ってしまうことも極力防ぐことができます。

すのこベッドのカビ予防方法4つ

すのこベッドのカビを取り除いたら、再発防止のため予防することが大切です。日常的にできることから、除湿グッズを使用する方法など、4つの方法を解説します。

1.マットレスや布団を乾燥させる

マットレスや布団が敷かれたままの状態は、湿気が溜まりカビが発生しやすくなるため、3日から1週間に1度はマットレスや布団を干して乾燥させてください。重くて立てかけるのが難しい場合は、朝起きたら布団を畳んだり、マットレスをすのこから外して立てかけたりすると良いでしょう。

2.マットレスや敷布団の下に除湿シートを敷く

マットレスや敷布団の下に除湿シートを敷くことで、シートが湿気や汗を吸収しカビが発生原因となる湿度の上昇を防ぎやすくなります。さらに効果を高めるには、シーツの下にも敷きましょう。敷くだけで簡単にカビ予防ができるため、毎日の手入れが難しい人にもおすすめです。

3.こまめに寝室を換気する

湿気は壁や床から室内に入ってくるため、こまめに換気し部屋の湿度が上がらないようにしましょう。窓を開けることで室内の空気が循環し、湿度を下げることができるためカビの発生を予防できます。

4.除湿機器を使用する

湿度が高いときは、エアコンの除湿機能や、除湿機を使って湿度を下げてみてください。雨が激しく窓を開けられない日外出して換気が難しい場合などにも有効です。

カビに強いすのこベッドの素材は無垢材

桐や檜といった無垢材は、湿度が低い場合は湿気を放出し、湿度が高い場合は湿気を吸収する性質があり、カビを防止するのに向いている素材です。その上、木材にはカビの増殖を抑制したり調湿したりなど、天然の抗菌効果も備えています。

これからすのこベッドを購入しようか検討している人は、素材選びにもこだわってみるのはいかがでしょうか。

エムールのすのこベッド3選

最後に、エムールがおすすめする、すのこベッドを3点ご紹介します。
すのこベッドやこれまで記してきた対策法で、カビ知らずの快適な睡眠を手に入れてくださいね。

高さが変えられる天然木すのこベッド OSMOS



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<抜群の通気性>
マットレスやお布団には、想像以上の汗や湿気が溜まります。
高温多湿の日本では「すのこベッド」は欠かせません。
カビや臭いの原因となる湿気を、新鮮な空気を取り込むことで溜まりにくくします。

<3段階の高さ調節>
約5cm、18cm、31cmと3段階に高さ調節が可能で、敷き布団もマットレスも両方ご利用いただけるマルチベッドです。
お好みに合わせて高さを変えられるため、様々な使用法や生活様式にも対応できます。

サイズ シングル 約97×200cm
高さ:約5、18、31cmの3段階調整
ダブル 約幅140×奥行200cm
高さ:約5、18、31cmの3段階調整
クイーン 約幅160×奥行200cm
高さ:約5、18、31cmの3段階調整
耐荷重 シングル 約200kg
ダブル 約300kg
クイーン 約300kg
カラー アースナチュラル
レトロブラウン
コーヒーブラウン(シングルのみ)
素材 天然木(パイン材)
ラッカー塗装
組立 必要
所要時間約15-30分
価格 ¥18,990-¥39,989(税込)

国産ヒノキの折りたためる/すのこベッド



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<ヒノキで快適に>
ヒノキ無垢の床板はすのこ状なので空気が十分に通ります。
また、高い除湿力を持ち合わせているため、快適な寝心地を味わえます。
安定感のある寝心地でヒノキの香りに包まれる穏やかな眠りを提供します。

<片手で簡単折りたたみ>
職人こだわりの設計で、安全・手軽に折りたたむことができます。
お子様やご高齢の方でも安心してご利用いただけます。
簡単に折りたたむだけで湿気対策もすることが可能です。

サイズ シングル/ロータイプ フラットベッド:約幅94.5×奥行198×床面高23.5cm
ヘッドボード付き:幅94.5×奥行200×床面高23.5cm
シングル/ハイタイプ ヘッドボード付き:約幅94.5×奥行200×床面高36cm
L字ヘッドボード付き:幅94.5×奥行212×床面高36cm
ワイドシングル/ロータイプ フラットベッド:約幅106×奥行198×床面高23.5cm
ヘッドボード付き:幅106×奥行200×床面高23.5cm
ロングタイプ:幅106×奥行210×床面高23.5cm
耐荷重 約90㎏
素材 ヒノキ天然木
ラバーウッド天然木
組立 不要
(ヘッドボードのみお客様取り付けとなります)
価格 ¥33,700~¥52,280(税込)

KAN LIFE すのこベッド



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<清潔さを保ち眠りやすく>
床面をすのこにしていることで湿気を溜まりにくくしていると同時に、無塗装仕上げにすることで天然木の持つ調湿効果を最大限に活かすことができます。
一般的なベッドよりも厚めに無垢材を加工しているため高耐久で長く使用できるのも嬉しいポイントです。

<空間美と実用性>
低めの高さ設計のため、敷き布団もマットレスもどちらとでも使用できます。
畳マットと組み合わせれば小上がりのような空間も生み出せるためお好みに合わせてくつろぎ空間を作り出せます。

サイズ 約幅97×奥行197×高さ19cm
耐荷重 約200㎏
素材 天然パイン無垢材
組立 必要
所要時間約20-45分
※大人2人以上での組み立てを推奨しております。
※移動の際は大人2人以上で持ち上げるようにしてください。
※ベッド移動時は必ず長辺を持ち上げてください。

すのこベッドをカビから守って快適な睡眠を手に入れよう

すのこベッドにカビが生えるには、温度や湿度、栄養分があることの3つの原因がありました。これらはマットレスや敷布団で起こり、カビが発生したのちにすのこベッドへ移る仕組みです。

万が一カビが生えてしまったら、程度に合わせて消毒用エタノールか漂白剤かを選んで取ってみてください。また繰り返さないよう予防も大切です。日々のお手入れで、長くすのこベッドを使用できるようにしてみてくださいね。

マットレスについたカビに関しては、こちらの記事もチェックしてみてください。


執筆者/監修
Author

エムール睡眠・生活研究所

  • 【所長・主席研究員】神川 康子 富山大学 名誉教授 博士(学術)一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。
  • 【所属有資格者】 日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター 1名/睡眠改善インストラクター 6名 日本睡眠教育機構認定 睡眠健康指導士上級 2名/睡眠健康指導士 11名
  • 【活動内容】 「続けられる具体的な睡眠改善」をテーマに、専門的な見地からのデータ収集と分析及びソリューション開発を目的として設立。 寝具や寝室環境に関する調査研究や睡眠教育など広く社会に役立つ研究開発と知識啓発を行っている。 詳細はこちら https://nemuri-kurashi.jp/activities/