【快眠コラム】生活習慣を見直して、寝起きを快適にする睡眠改善

2023年6月21日

神川 康子

心地よい目覚めを求める気持ちは皆同じ

蒸し暑くなってきました。6月21日は夏至。札幌では日の出が3時55分、那覇では5時37分だそうです。1時間42分も差があるんですね。

日の出、日の入りも睡眠に影響するので、季節によって眠りは多少変化するのですが、できれば朝が早い夏至も、いつまでも暗い冬至も気持ちの良い朝を迎えたいものですね。

また夜更かしして朝が起きにくい若者も、夜早く寝すぎて朝早く目が覚めすぎる高齢者にとっても、心地の良い目覚めは本当に恋しいものですね。

気持ちの良い朝を迎えるには

 
「良く寝た~」「すっきりした~」「おなかすいた~」「今日も絶好調!」と思って目が覚める朝はどのくらいありますか?そんな朝を1日でも増やしたいものです。

気持ちの良い朝を迎えるためには睡眠の質を良くすることが重要です。夜更かしをしたり、睡眠時間が不足したり、寝すぎても不快な目覚めになってしまいます。
また就寝直前に食事やお酒を飲んでいたりしても、脳の働きが活性化して睡眠の質は低下してしまいます。

さらに仕事や学業、人間関係などの悩みやストレスがあっても同様に眠りは浅くなってしまいます。

生活行動を見直そう!

快適な目覚めのためには、眠りの質に影響する生活行動を見直すことが必要になってきます。

例えば、「寝る前にコップ1杯の水や白湯を飲む」というような行動があります。
効果としては、寝る前に水分を取ることで、就寝中の脱水症状を防ぐことができます。さらに、白湯を飲む場合は心身のリラックス効果も期待できます。

他にも、「起きたらカーテンを開ける」や「食事はしっかりと噛んで食べる」など、今日からでも始められそうなこともあるのです。

行動変容と言いますが、まずは自分にとってチャレンジしやすい一つの行動変容から取り組んでみませんか。

眠りの質セルフチェックで気持ちの良い朝を手に入れよう

著者の住む富山県は残念ながら睡眠で疲労がとれない「睡眠満足度最下位」が数年続いています。

そこで2020年から睡眠の科学的理解を広めることと、この行動変容に取り組み、年々睡眠を改善しようとする意識は高まり始めています。

表1「眠りの質に影響を与える生活行動チェックリスト」には眠りの質に影響を与える生活行動を挙げていますので、ご自分が「もうできている」は〇とか、「頑張ればできそう、チャレンジしてみよう」は△、「今の行動は変えられないから無理」は×というように、チェックしてみて下さい。

一つでも行動変容できる項目があれば、徐々に睡眠の質が向上して、気持ちの良い朝が迎えられる日が増えていきます。

表1:眠りの質に影響を与える生活行動


アンケートご協力のお願い

本記事の著者であり、エムールの睡眠・生活研究所の所長でもある神川康子から、アンケートのご協力のお願いです。
できるだけ多くの方々から広くデータを集め、睡眠の質を高めるための生活習慣の取り組みをどのくらいなされているのかを調査しています。
3分程度で完了する簡単なアンケートになっており、結果はこちらのメディアでも開示予定です。
よろしければご協力をお願いいたします。

睡眠の質を改善するための生活習慣改善の取り組みアンケート

.

執筆者/監修
Author

神川 康子

富山大学 名誉教授 博士(学術) 。一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。40年以上に渡り、睡眠研究を行う。年間50回を超える講演を通して、睡眠教育の啓発に尽力。睡眠環境学入門ほか寄稿多数。