低反発ウレタン枕は洗濯NG!お手入れ方法・間違えて洗濯したときの対処法

2023年8月7日

エムール睡眠・生活研究所

低反発ウレタン枕は洗濯ができないのをご存知ですか?間違えて洗濯してしまうと、枕の機能が壊れ、使い物にならなくなる恐れがあるといいます。

じゃあ洗えないならどうやってお手入れしたら良いの?」と疑問が浮かぶかもしれません。

そこで今回は低反発ウレタン枕が洗濯できない理由や、適切なお手入れ方法間違えて洗濯してしまったときの対処法を解説します!

低反発ウレタン枕は洗濯できない

低反発ウレタン枕が洗濯できない理由には、水に弱い性質を持つ「素材」が関係しています。まずは低反発ウレタン枕が洗濯できない理由を確認していきましょう。

低反発ウレタン枕は洗濯できない

ウレタンはスポンジ状になっているため水を吸収しますが、硬い膜があることで水が通過できない仕組みになっています。

膜の中に水分が染み込んでいかないため、水はけが悪くスポンジ内の空洞に水が溜まってしまうのです。それによって枕がずっしりと重くなり、乾きにくい状態になります。

一度水を含んでしまったウレタン枕は完全に乾かすのが難しく、1週間程時間がかかるといわれています。カビやダニ、雑菌が繁殖しやすくなり、臭いの原因にもなるため、衛生面でも良いとはいえません。

ウレタンが加水分解する

ウレタン素材は水を含むと「加水分解」という化学反応を起こし、素材がちぎれたりボロボロになったりするといわれています。

そのため、低反発ウレタン枕を洗ってしまうと、急激に劣化してしまうのです。適度な弾力のあるウレタン素材の機能が失われ、素材が変質してしまいます。

硬さが変化してしまう

低反発ウレタン枕を洗濯すると、加水分解の影響で硬さが変化してしまいます。低反発枕は適度な弾力性が魅力ですが、一度洗濯をしてしまうと以前より硬くなってしまうのです。

寝心地が変わってしまい、快適に眠れなくなってしまう可能性があります。

洗える低反発ウレタン枕があるって本当?

低反発ウレタン枕の中にはまれに洗えるタイプがあります。洗えるものは基本的に「無膜ウレタン」や「爆膜ウレタン」と呼ばれるウレタン素材です。

前述したように、通常のウレタン素材には硬い膜がありますが、これらの素材は膜を破裂させる加工を行い、デメリットを解消しているため洗濯が可能なのです。

実際に洗う際には、洗濯表示と商品の取り扱い説明書を必ずチェックし、洗濯機や乾燥機は使えるのかを確認しましょう。タンブラー乾燥機のマークがあれば、コインランドリーでの乾燥機も使えます。

洗濯機で洗う際は、そのまま入れると枕が破けて中材が飛び出し洗濯機が壊れる可能性があるため、ネットに入れて洗うようにしましょう。

ただし注意点として、洗濯によってウレタンの密度が下がる場合があるため、良質なウレタン素材でないと枕の品質が落ちてしまいます。品質表示に「無爆ウレタン」「爆膜ウレタン」と表示されていないのに、「洗える枕」と謳う商品には注意が必要です。

低反発ウレタン枕が汚れたときの対処法

低反発ウレタン枕が洗えない理由を知ったところで、枕が汚れてしまったときにはどうしたら良いのか悩んでしまうでしょう。

しかし、洗えなくてもお手入れする方法はあるので心配いりません。ここからは、低反発ウレタン枕をキレイに保つお手入れ方法や間違えて洗濯してしまったときの対処法を見ていきましょう。

低反発ウレタン枕をキレイに保つお手入れ方法

低反発ウレタン枕のお手入れには、主に4つの方法があります。

  • 陰干しをする
  • 枕カバーをこまめに洗う
  • 黄ばみや汚れは硬く絞ったタオルで拭き取る
  • 消臭・除菌スプレーをかける

それぞれ詳しく解説します。

陰干しをする

お手入れとして最も効果が期待できるのが、陰干しです。ウレタンが劣化する原因でもある湿気を取り除き、カビやダニの繁殖、臭いを抑えられます。

「天日干しの方が良いのでは?」と思うかもしれませんが、紫外線に当たってしまうと劣化が進んでしまう恐れがあります。劣化を防ぐためにも、風通しの良い場所での陰干しがおすすめです。

また、型崩れを防ぐ目的として、枕専用のハンガーや平干し用ネットなどを使うと良いでしょう。

枕カバーをこまめに洗う

本体が洗えないため、枕カバーをこまめに洗うようにしましょう。枕カバーには、皮脂やフケ、アカ、寝汗などさまざまな汚れが付着しています。

湿気の多い季節や汗をかきやすい夏なら2~3日1回、最低でも週に1回の頻度で洗うのがおすすめです。枕カバーの素材によって適切な洗い方が異なるため、洗濯表示を必ず確認してください。

また、枕カバーを乾燥機にかけると生地が縮んで、枕本体が入らなくなってしまう可能性があります。乾かすときには乾燥機の使用は避け、平干しや吊り干しをすると良いでしょう。

忙しくて頻繁に枕カバーの洗濯ができない人は、枕カバーの上にタオルを敷くことで枕への汚れを抑えられます。枕カバーを交換用に数枚用意しておくのもおすすめです。

黄ばみや汚れは固く絞ったタオルで拭き取る

枕の黄ばみや汚れが気になるときも水で洗うのはNGです。そんなときにはぬるま湯に濡らしたタオルを固く絞って汚れを拭き取るのがおすすめです。

手順は以下の通りです。

  1. 清潔なタオルを2枚用意する
  2. 洗面器に40℃程のぬるま湯をはり、中性洗剤を大さじ1入れる。
  3. タオルを2に浸けて、強く固く絞る。
  4. 枕の気になる汚れに叩き洗いをし、汚れが浮いてくるまで叩く。
  5. もう1枚の乾いたタオルでぬぐうように水分を拭き取る

消臭・除菌スプレーをかける

手軽にできるお手入れとして消臭・除菌スプレーを使う方法があります。雑菌の臭いも取り除いてくれるため、枕本体の臭いが消えないときにも有効です。

枕本体にスプレーを振りかけたら、扇風機に当てるなどして素早く乾燥させましょう。

ウレタンに水分が吸収されると、劣化につながってしまうため、陰干しをして完全に乾かすのがポイントです。

誤って低反発ウレタン枕を洗濯したときの対処法

うっかり低反発ウレタン枕を洗濯してしまったときには、適切な対処法によって劣化を最小限に抑えられます。

対処法には主に3つの工程があります。

  1. 素材を保護するためにカバーをかける
  2. 手で押し出すように水分を抜く
  3. 風通しの良い日陰に干す

それぞれの工程を確認していきましょう。

1.素材を保護するためにカバーをつける

ウレタンは水を含むとずっしりと重くなります。枕をそのままにしておくとちぎれてウレタンが出てしまう恐れがあるため、まずはカバーをつけましょう。

カバーをすることで型崩れも防げます。また、カバーをつける際には無理やり押し込まず、優しく扱いましょう。

2.手で押し出すように水分を抜く

カバーをつけたら洗面所などに持って行き、手で押し出すようにして水分を抜いていきます。

このとき、ねじったり強く揉んだりすると破損につながるため、手で優しく押すようにして水分を抜きましょう。

3.風通しの良い日陰に干す

適度に水が抜けたら風通しの良い、日陰に干します。平干し用ネットを使うなどして、吊り干しするのがおすすめです。

両面が満遍なく乾くように、様子を見ながら時々ひっくり返すと良いでしょう。

直射日光に当ててしまうと劣化が進んでしまうため、必ず日陰に干してください。そのときの気候にもよりますが、完全に乾くまでに約1週間かかるでしょう。

夜や雨の日は室内干しにするなど、状況に合わせて対応するのも乾きを早くするポイントです。

低反発ウレタン枕は適切なお手入れ方法でキレイを保とう!

低反発ウレタン枕は、ウレタン素材の性質によって洗濯ができません。水に濡れるとなかなか乾かない上、加水分解が起こり脆くなってしまいます。

素材も硬くなり、本来の機能性が失われてしまうため、洗わない方法でお手入れするのがおすすめです。

また、間違って洗ってしまったときには放置せず、すぐに対処法を試してみてください。もしも中材がダメになってしまったら、この機会に新しい枕に買い換えるのも良いでしょう。

洗えるウレタン枕を選ぶ際には、品質表示を確認するのがポイントです。低反発ウレタン枕を適切にお手入れし、キレイな状態を保つことで快適な眠りにつながりますよ。

執筆者/監修
Author

エムール睡眠・生活研究所

  • 【所長・主席研究員】神川 康子 富山大学 名誉教授 博士(学術)一般社団法人日本睡眠改善協議会理事。日本眠育協議会理事。富山県公安委員会委員。富山県社会福祉協議会理事。
  • 【所属有資格者】 日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター 1名/睡眠改善インストラクター 6名 日本睡眠教育機構認定 睡眠健康指導士上級 2名/睡眠健康指導士 11名
  • 【活動内容】 「続けられる具体的な睡眠改善」をテーマに、専門的な見地からのデータ収集と分析及びソリューション開発を目的として設立。 寝具や寝室環境に関する調査研究や睡眠教育など広く社会に役立つ研究開発と知識啓発を行っている。 詳細はこちら https://nemuri-kurashi.jp/activities/